思い出の「ひれ酒」、でも味はどんな味?

2010-05-13

結婚した時、台所の棚にはいろんな珍味。
が並んでいた。
私は主人と主人のお父様が住む家に住み始めたので、「結婚します。
新しい家具を揃えます。
」という経験がなかった。
必要なものはもうすでに揃っていて、ほどよく使い込まれていたのだから。

「台所は好きに使っていい」という義父の言葉に、まずは掃除から。
と意気込んで整理し始めたのだが、驚いたのはもう何年も前に期限が切れている薬や食品が多かったこと。
初めはその1つ1つを義父や主人に見せながら許可を得てゴミ袋に入れていたのだが、そのうちあまりの量の多さに聞くのも面倒になり、私の判断で捨てさせてもらってしまった。
そのうち、あるものがビンに入っているのに気がついた。
スズメバチが漬けてあるビンやマムシ。
が入ったビンなど捨てるのに困るものばかりだ。
ふぐのヒレもあり、それは義父が「時々飲んでいる」という。
そうだろうか。
このひれ酒用のヒレは少し埃がかぶっているぞ。
私自身も実父もひれ酒を飲まないのではじめて見たヒレだった。
以後、義父は私の知る限り、稀に、ひれ酒を寝酒に飲んでいた。

今は義父は他界してしまったけれど、つき合いなどで飲み会に出席し、ドリンクメニューの中に「ひれ酒」とあると、このことを思い出す。
ひれ酒ってどんな味がするのだろう。
誰か飲まないかな。
と思いながらメニュー表にある「ひれ酒」を横目で見つつ、いつものようにビールを注文してしまう。
それから、捨てるのに困ったスズメバチ漬けとマムシ漬け(酒だったと思う)は親戚の人を説得して引き取ってもらった。

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